iPadでのLaravel開発

iPad AirでLaravelの開発環境をインストールした2023年8月13日の検証備忘録。Laravel v8.83.27, PHP 8.0.24, のブラウザ上動作確認まで。

  • アプリケーション用意
  • 必要ライブラリインストール
  • 実行

の三本立てである。

アプリケーション用意

App StoreでiSH Shellをインストールする。

仮想化か何かをするアプリのようで、alpine linux環境がまんま使える様子。

インストールするとすぐに立ち上がってLinuxログイン後の状態から使えるのでエンジンスタートは非常に速い。ただ、パフォーマンスは期待出来ない(ライブラリインストール等気長に待つ)所感。

特記事項

1.どうにも困った時はホームに戻りアプリを消せばログインからになる

2.画面上での特殊なキーボード入力

画面左下に4つのキーボード入力ボタンがある。「→|」「^」「↑」「☩」なマーク。

一番左「→|」はタブだから入力補完に使える。

次にCtrlだから「^」を入力した後にCを入力すれば実行していた処理中断に使える。

その次は謎ボタン。電源っぽく見えるマークだから未使用。

その次は上下左右(フリックで入力)である。

3.文字処理

コンソール上テキスト部分をタップしたままにしておけば文字選択状態になる。

この機能でコピー・ペーストによる他アプリ連携が可能である。

必要ライブラリインストール

サクッと必要ライブラリをインストールする ※要:時間がかかる覚悟

apk add php8
apk add composer unzip openssl
apk add php8-openssl php8-mbstring php8-phar php8-dom php8-xml php8-xmlwriter php8-fileinfo php8-iconv php8-tokenizer php8-session
ln -s /usr/bin/php8 /usr/bin/php

本件用プロジェクトを用意する ※要:時間がかかる覚悟

cd
mkdir 20230813
cd 20230813
composer create-project laravel/laravel test
cd test

実行

composer install
php artisan serve

ここまですればアプリに必要なライブラリインストールの上テストサーバーが立ち上がる。画面上で案内されるように http://127.0.0.7/ にアクセスすればLaravelのアプリ動作をブラウザ上で確認できる。

特記事項

デフォルトのブラウザはセキュリティ上の都合でhttpsでないとアクセスしてくれないかもしれない。その場合別のブラウザをインストールして試そう。毎度履歴が消えるFireFox Focusが開発にオススメ。

作りたいものによってはPHPの設定変更が要るかもしれない。その場合 /etc/php8/php.ini を編集して使うのだ。

ブラウザからアクセスする時にiSH Shellアプリが停止状態では応答を得られない。php artisan serve でWEBサーバーを立ち上げた後、ブラウザ側で対象URLにアクセスする。その後応答を得られないようであればWindowを並べる・元のiSH Shellウィンドウに戻るなどしてiSH Shellの処理が続くように工夫してみてほしい。

この後したくなるのはDBインストール・連携だが、ここまでの経緯同様に好みのDBをapk addでインストール→好みのDBドライバをapk add php8-hogefuga→アプリ設定に書き足して実行すればなんとかなるはず。

エクセルVBAマクロを用いたOutlookメール一覧生成ツール

エクセルVBAマクを用いてアプリ版Outlookの指定フォルダ内メール一覧を生成するツールです。

見た目

図1.見た目

結果

図2.結果

仕様

項目
プログラム名outlook_email_list.xlsm
最終更新日2023年03月21日
最新ヴァージョン
動作環境Excel 2019 VBAマクロが使えること
Outlookアプリケーション版がインストール済みであること
依存ライブラリが参照出来ること
依存ライブラリMicrosoft Outlook 16.0 Object Library
開発環境Windows 11
Office 365 (Excel + Outlook)

使用法

  • 1.outlook_email_list.xlsm を起動 ※セキュリティ警告があれば適宜対処しVBAマクロを有効化
  • 2.「フォルダを最新化しリストを更新」ボタン押下
  • 3.背景色が赤い部分にフォルダ選択肢が表示されるので、一覧を取得したいフォルダを選択
  • 4.「新しいシートにメール情報を取得」ボタンをクリック
  • 5.別シートに上記「結果」のように一覧が出力されるので自由に利用する

注意事項

  • このソフトウェアを使用したことによって如何なる不利益を被っても、作者には一切の責任がありません。自己責任でご利用下さい。
  • 作者はこのソフトウェアに不具合が生じた際に修正する義務を負いません。
  • がっつりとしたテストはしていません。環境によりうまく動かない可能性があります。

ダウンロード

日付ダウンロードリンクヴァージョンコメント
2023/03/21outlook_email_list.xlsmRelease

WordPressでマルチドメインサイトを運営する

WordPress 6.1.1環境でマルチドメインサイト運営するまでの設定備忘録である。

経緯

WordPressにはマルチサイトモードがあり、公式機能で複数のサイトを運営できる。

デフォルトでは1つのサイトを運営するのみだが、マルチサイトモードを有効化すると「ネットワーク」を作成出来る。そのネットワークの下に管理・運営したいサイト一つ一つを作成して運営していこうという流れになるのだが、この運営方法の解説が曲者。

マルチサイトモードで『サブサイトやサブディレクトリでの複数ドメイン利用は可能』とあるが、『マルチドメインサイトの運営は可能』との記載は見つからないのだ。

運営方法種別URLの例判断
サブドメインhttps://example.com/
https://sub.example.com/
実現可能
サブディレクトリhttps://example.com/apple/
https://example.com/orange/
実現可能
マルチドメインサイトhttps://example.com/
https://example.jp/
記載なし
表1.運営方法別サポート状況一覧

具体的なURL例を挙げれば上記「表1」の通り。

実際にマルチドメインサイトで利用を試みても、サブドメイン情報が固定で載るため『やはりマルチドメインサイトには対応していないな』で諦めがちだ。しかし編集すればなんとかなる。

設定フロー

  1. マルチサイトモード有効化
  2. ネットワーク作成
  3. WEBサーバー設定
  4. サイト設定

1.マルチサイトモード有効化

wp-config.php の90行目辺り、define( ‘WP_DEBUG’, false ); の後ろ辺りに以下記述を追加

define( 'WP_ALLOW_MULTISITE', true );

2.ネットワーク作成

WordPress管理画面のメニュー「ツール」配下「サイトネットワークの設置」項目が増えるので遷移。

「サイトネットワーク名」に運営するサイト群の総称、「サイトネットワーク管理者のメールアドレス」に管理者メールアドレスを入力し「インストール」でネットワーク作成は完了する。

3.WEBサーバー設定

サイト設定追加後にアクセス出来るように、DNS / WEBサーバー / WordPress設定を変更する

※元々うまくアクセス出来るよう設定してあるものは省略して良い

DNS

example.jp を追加する場合、 A・AAAA・CNAMEレコードを追加しWordPressを載せたサーバーへアクセス出来るようにする

WEBサーバー

apache ならば Virtual Host 設定追加、 nginx であれば server 設定を追加するイメージ。ようは、WEBサーバーに設定したいドメイン名でアクセス出来るようにWEBサーバー設定を変更すれば良い。

WordPress設定

「2.ネットワークの作成」のインストール後に表示される wp-config.php 設定事項+αを define( ‘WP_ALLOW_MULTISITE’, true ); の行に続けて挿入する。

define( 'MULTISITE', true );
define( 'SUBDOMAIN_INSTALL', true );
define( 'DOMAIN_CURRENT_SITE', 'example.com' );
define( 'PATH_CURRENT_SITE', '/article/' );
define( 'SITE_ID_CURRENT_SITE', 1 );
define( 'BLOG_ID_CURRENT_SITE', 1 );
define( 'COOKIE_DOMAIN', $_SERVER['HTTP_HOST'] );

注意事項として、一部設定は環境により異なる。

  • SUBDOMAIN_INSTALL は false の場合も必ず true に変えて記述
  • DOMAIN_CURRENT_SITE は最初にインストールしたドメイン名が入っていれば良い
  • PATH_CURRENT_SITE はWordPressをDocumentRootにインストールした場合は / となり、サブディレクトリなら上述の /article/ のようにWordPressインストールフォルダを指定してあれば良い
  • SITE_ID_*, BLOG_ID_* は固定項目なのでコピペで良い
  • どこから来たのか+α。define(‘COOKIE_DOMAIN’, $_SERVER[‘HTTP_HOST’] ); は各サイトでのログインを確立するには必要なので深い決め・厳密な考慮がなければとりあえず入れておくこと

4.サイト設定

WordPress管理画面上部メニュー『参加サイト→サイトネットワーク管理→サイト』を辿る

図2.サイトを追加画面

サイト追加画面ではサイトアドレスに最初に登録した .example.com が自動で付与される。そのまま「サイトを追加」し、後で編集するのがみそだ。

再度WordPress管理画面上部メニュー『参加サイト→サイトネットワーク管理→サイト』を辿り、追加したサイトのURLにカーソルを合わせると『編集』メニューが表示されるので遷移する。

図3.サイトの編集画面

ここで自由に編集出来るので、実際にアクセスしたいURLを設定する

確認

ここまで設定出来れば、追加したURLへアクセス出来るか確認。

ネットワークからテーマを追加⇒有効化し、一部のサイトのみでテーマを適用、更にそのサイトのみに投稿すれば、投稿内容もテーマも異なる別々のサイトを運用していると実感出来るはずだ。